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コラム
2025.04.17

人手不足解消|省力化補助金

背景と政策意図

中小企業の現場では採用難が常態化し、既存社員の負荷増大が経営課題となっています。少子高齢化で慢性化する人手不足をテコ入れし、現場の付加価値向上分を賃上げに結び付ける――「中小企業省力化投資補助金」は、そんな2段構えのエコシステムづくりを後押しする施策です。IoT・ロボット・AIなどデジタル技術への投資を促し、省力化と賃上げを同時に進めることで“成長と分配の好循環”を描きます。

補助金の枠組み

対象は製造・卸・小売・サービスなど幅広い中小企業。従業員規模に応じて受け取れる上限額は通常8千万円、大幅な賃上げを掲げる企業は1億円まで拡大します。国が負担する割合は投資額の35割程度で、小規模・再生事業者ほど手厚い設計です。つまり設備費のほぼ半分を公的資金でカバーできるため、あまり資金繰りを圧迫せずに最新設備導入へ踏み切れます。

申請準備の急所

申請にはGビズIDプライムアカウントが必須であり、取得に23週間程度の期間を要するため、未取得の企業は早めの手続きが必要です。事業計画では、IoT・ロボット等のデジタル技術を活用した設備の導入によって削減できる作業時間や人員を具体的な数字で示し、その人材を高付加価値業務へ振り向ける明確なシナリオを描くことが採択の重要な鍵となります。

さらに、設備導入後3年間の賃上げ計画を最低賃金の過去5年間の年平均成長率以上で設定すれば、審査において有利に働きます。現場の非効率な状況を写真や動画で具体的に可視化し、省力化設備導入による改善後の明確なイメージを添えることで、事業計画の説得力が格段に高まります。

次の公募と行動

中小企業省力化投資補助事業(一般型)第2回公募は、4月中旬に公募が開始され、4月下旬に申請受付が開始、5月下旬に申請が締め切られる予定です。この短い期間に間に合わせるためには、今週中にGビズIDプライムアカウントの申請と、導入を検討している設備の見積取得を済ませておくことが目安となります。

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